Japanese
English
連載 初心者のための超音波診断―体外式US・9
膵臓の異常所見の読み方
Abnormal Findings of the Sonography-Pancreas
今井 英夫
1
,
堀口 祐爾
1
,
鈴木 智博
1
,
林 隆男
1
,
久保 裕史
1
,
上松 正尚
1
,
竹内 文康
1
,
渡辺 美帆
1
,
刑部 恵介
1
,
西川 徹
2
,
井田 有子
2
,
山田 久美
2
,
杉田 由起子
2
Hideo IMAI
1
,
Yuji HORIGUCHI
1
,
Tomohiro SUZUKI
1
,
Takao HAYASHI
1
,
Hiroshi KUBO
1
,
Masanao UEMATSU
1
,
Humiyasu TAKEUCHI
1
,
Miho WATANABE
1
,
Keisuke OSAKABE
1
,
Toru NISHIKAWA
2
,
Yuko IDA
2
,
Kumi YAMADA
2
,
Yukiko SUGITA
2
1藤田保健衛生大学消化器内科
2藤田保健衛生大学病院臨床検査研究部
1Department of Gastroenterology, Fujita Health University
2Department of Joint Research Laboratory of Clinical Medicine, Fujita Health Universily
キーワード:
体外式US
,
膵臓
,
膵疾患
,
Tissue Harmonic Imaging
Keyword:
体外式US
,
膵臓
,
膵疾患
,
Tissue Harmonic Imaging
pp.379-386
発行日 2000年5月15日
Published Date 2000/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900188
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はじめに
膵は後腹膜に位置し,前面には消化管が存在するため,体外式超音波検査(US)では他の腹部臓器より描出が難しく,肝臓や胆嚢よりは死角の多く存在する臓器であると言える.膵の超音波検査は基本的に消化管ガスの少ない早朝空腹時に行うことが理想であるが,実際の臨床の場では,消化管ガスの間を縫って観察した部分的な情報から,あるいは胃内容液を透して脾静脈の前面に不鮮明にしか観察できない情況で診断を行わざるを得ないことも少なくない.したがって,描出するためのテクニック(被検者の体位も含め)の習得や正常像の理解は重要で,通常の臓器よりは各種疾患における異常像を理解しておく必要があるように思われる.しかし,その一方でUSにて特徴像をつかむことができれば,たちどころに診断に迫り,次に選択される検査を効率よく選ぶことが可能である.疾患別の詳細な超音波所見の解説は別項に譲ることとして,ここでは膵の超音波診断で認められる異常所見の捉え方と,これらの所見を有する各種疾患の特徴的所見について述べてみたい.
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