胆道造影，胆道鏡，血管造影による肝内胆管癌の進展度診断

Evaluation of Intra-hepatic Cholangiocareinoma for the Tumor Extension: Cholangiography, Cholangioscopy, and Angiography

　当科の肝内胆管癌切除35例を新肉眼分類別にみると，腫瘤形成型15例，腫瘤形成型＋胆管浸潤型15例，胆管浸潤型2例，胆管内発育型3例で，画像上の進展度診断をこれら分類に基づいて検討した．A．胆道造影：ERC；91％，PTC；20％に施行（PTCS施行例なし）．肝外胆管への腫瘍進展例（B₂）は51.4％であるが，腫瘤形成型＋胆管浸潤型が66.7％と高頻度であった．B．血管造影：動脈相では全体で54.3％にhypovascularmassを呈したが，腫瘤形成型では60％にhypervascularmass（or tumor stain）がみられ，この周囲リング状陰影が腫瘍進展範囲を示唆した．門脈相で浸潤・塞栓は全体で45.7％にみられ，腫瘤形成型＋胆管浸潤型は73.3％と高率であった．しかし，腫瘍内部に門脈分枝開存例もあり進展度判定に注意が必要と思われる．