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Journal of Gastroenterological Imaging Volume 7, Issue 4 （July 2005）

消化器画像 7巻4号（2005年7月発行）

Japanese English

症例報告

主膵管に著しい狭窄を来たした膵内分泌腫瘍の1例 Case of Endocrine Tumor Associated With Severe Stenosis of the Main Pancreatic Duct 富安孝成 ¹ , 西原一善 ¹ , 勝本富士夫 ¹ , 松永浩明 ¹ , 阿部祐治 ¹ , 中守真理 ² , 豊島里志 ² , 小野稔 ³ , 光山昌珠 ¹ Takashige TOMIYASU ¹ , Kazuyoshi NISHIHARA ¹ , Fujio KATSUMOTO ¹ , Hiroaki MATSUNAGA ¹ , Yuji ABE ¹ , Mari NAKAMORI ² , Satoshi TOYOSHIMA ² , Minoru ONO ³ , Shoshu MITSUYAMA ¹ ¹北九州市立医療センター外科 ²北九州市立医療センター病理 ³北九州市立医療センター放射線科 ¹Department of Surgery, Kitakyushu Municipal Medical Center, Kitakyushu ²Department of Pathology, Kitakyushu Municipal Medical Center, Kitakyushu ³Department of Radiology, Kitakyushu Municipal Medical Center, Kitakyushu キーワード：膵内分泌腫瘍 , 主膵管狭窄 , ERCP Keyword: 膵内分泌腫瘍 , 主膵管狭窄 , ERCP pp.555-559

発行日 2005年7月15日 Published Date 2005/7/15

DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100546

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要旨　患者は54歳，男性．尿管結石の経過観察中のCTにて主膵管の拡張を指摘された．超音波検査では膵体尾部にかけて主膵管が最大径約10 mmと拡張し，乳頭部側に約15 mm大の低エコー腫瘤を認めた．CTでは腫瘤は門脈相で濃染され周辺組織との境界は比較的明瞭であった．ERCPでは主膵管は膵頭体部の移行部で途絶していたが，Balloon ERCPでは主膵管の著明な狭窄と尾側の拡張が描出された．MRIのT1強調およびT2強調で腫瘤は膵実質と等信号でガドリニウム造影では淡い造影効果を認めた．膵分節切除術を施行し，組織標本では強い線維化を伴った間質を持つ内分泌腫瘍であり，高度の線維化により主膵管が狭窄していた．Balloon ERCPは主膵管の高度狭窄部の診断に重要で，CT・MRIの腫瘍濃染像も通常型膵管癌との鑑別に役立ったと考えられた．

（消化器画像2005；7：555-559）