Japanese
English
特集 膵腺房細胞癌の診断と治療
主題症例
膵腺房細胞癌の2例
Two Cases of Acinar Cell Carcinoma
河上 洋
1
,
桒谷 将城
1
,
小野寺 学
1
,
北上 英彦
2
,
平野 聡
2
,
近藤 哲
2
,
伊藤 智雄
3
,
浅香 正博
1
Hiroshi KAWAKAMI
1
,
Masaki KUWATANI
1
,
Manabu ONODERA
1
,
Hidehiko KITAGAMI
2
,
Satoshi HIRANO
2
,
Satoshi KONDO
2
,
Tomoo ITOH
3
,
Masahiro ASAKA
1
1北海道大学大学院医学研究科消化器内科
2北海道大学大学院医学研究科腫瘍外科
3北海道大学病院病院病理部
1Department of Gastroenterology, Hokkaido University Graduate School of Medicine, Sapporo
2Department of Surgical Oncology, Hokkaido University Graduate School of Medicine, Sapporo
3Department of Surgical Pathology, Hokkaido University Hospital, Sapporo
キーワード:
膵腺房細胞癌
,
膵管内進展
,
膵管内発育
,
膵管内腫瘍栓
,
膵管癒合不全
Keyword:
膵腺房細胞癌
,
膵管内進展
,
膵管内発育
,
膵管内腫瘍栓
,
膵管癒合不全
pp.47-55
発行日 2007年1月15日
Published Date 2007/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100247
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要旨 膵腺房細胞癌を経験した.
膵管癒合不全に合併し,近年,報告例が散見される膵管内進展を呈した膵腺房細胞癌と粘膜下腫瘍様の形態を呈しながら十二指腸乳頭部より腫瘍塊が露出し,興味深い形態を呈していた2例ともに切除後4年以上生存しており,予後良好であった.画像所見では,造影CTにおいて周囲膵実質と比べ弱い造影効果を示し,辺縁平滑な膨張性発育を呈した.超音波内視鏡検査(EUS)では膵管癌に比べエコーレベルが高く描出された.膵腺房細胞癌は画像診断の特徴的所見の報告が少なく,鑑別診断は困難と考えられた.自験例における臨床病理学的所見と画像所見の特徴について検討すると,辺縁平滑な膨張性発育,EUSでのエコーレベルの上昇が膵腺房細胞癌を疑う所見と考えられた.
消化器画像2007;9:47―55
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