Japanese
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特集 膵・胆道周囲の腫瘤性病変―後腹膜を中心に
膵・胆道周囲の解剖
Anatomy of the Peri-pancreas in the Anterior Pararenal Space of Retroperitoneum and Peri-biliary Duct
荒川 昭彦
1
Akihiko ARAKAWA
1
1独立行政法人労働者健康福祉機構熊本労災病院放射線科
1Department of Radiology,Kumamoto Rosai Hospital
キーワード:
後腹膜
,
前腎傍腔
,
膵
,
胆道
,
肝十二指腸間膜
Keyword:
後腹膜
,
前腎傍腔
,
膵
,
胆道
,
肝十二指腸間膜
pp.661-666
発行日 2006年11月15日
Published Date 2006/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100215
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後腹膜腔は解剖学的に,前腎筋膜,後腎筋膜,外側円錐筋膜により前腎傍腔,腎周囲腔,後腎傍腔の3つのコンパートメントに分割されている.膵臓は,前腎傍腔に十二指腸,上行結腸,下行結腸,上腸間膜動静脈の一部,肝動脈の一部,脾動脈の一部と共に存在する.後腹膜腔の3つのコンパートメントの隔壁,すなわち腎筋膜は強固で出血,炎症,腫瘍の進展を妨げる障壁となるが,その一方,薄層かつ膨脹性で,液体貯留や腫瘍増大の潜在的スペースと成り得る.胆道とは胆管と胆囊を合わせたものである.胆道の出発点は肝門部からで後腹膜にある膵内および十二指腸乳頭部に至っており,その通り道は網囊の開口部であるWinslow孔の腹側にある肝十二指腸間膜である.
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