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特集 膵・胆道周囲の腫瘤性病変―後腹膜を中心に
膵・胆道周囲の腫瘤性病変
脂肪性腫瘍
Fatty tumor of the Retroperitoneum
荒川 昭彦
1
Akihiko ARAKAWA
1
1独立行政法人労働者健康福祉機構熊本労災病院放射線科
1Department of Radiology,Kumamoto Rosai Hospital
キーワード:
後腹膜
,
脂肪性腫瘍
,
脂肪肉腫
,
MRI
Keyword:
後腹膜
,
脂肪性腫瘍
,
脂肪肉腫
,
MRI
pp.723-727
発行日 2006年11月15日
Published Date 2006/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100225
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膵,胆道周囲の脂肪性腫瘍とは,後腹膜腔の前腎傍腔(anterior pararenal space)から肝十二指腸間膜(gastroduodenal ligament)にかけて発生した脂肪性腫瘍である.一般に後腹膜腫瘍とは腎,副腎,尿管,膵,消化管,大血管などの後腹膜腔臓器以外から発生したものを言う.脂肪の存在の診断は単純CTでの低吸収域,MRでのT1強調画像での高信号,脂肪抑制画像での低信号,in phase,out of phaseでの信号変化等で行い,MRのほうが鋭敏である.後腹膜腫瘍の中では脂肪肉腫(Liposarcoma)が最も高頻度で,その他としては脂肪腫(Lipoma),骨髄脂肪腫(Myelolipoma),血管筋脂肪腫(Angiomyolipoma)等が挙げられる.脂肪腫と高分化脂肪肉腫の鑑別が問題で境界の性状,内部の性状に注意するが,鑑別出来ないこともある.
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