Japanese
English
特集 肝区域の新しい見方
肝区域の基礎的理解のために
標本で知る肝区域
Liver Segment in the Dissection Method
村上 弦
1
Gen MURAKAMI
1
1札幌医科大学医学部解剖学第二講座
1Department of Anatomy(2),Sapporo Medical University
キーワード:
liver segment(肝区域)
,
caudate lobe(尾状葉)
,
dissection method(剖出法)
Keyword:
liver segment(肝区域)
,
caudate lobe(尾状葉)
,
dissection method(剖出法)
pp.273-283
発行日 2006年5月15日
Published Date 2006/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100153
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要旨 ホルマリン固定標本を用いたdissection法には,肝内脈管の位置関係を短時間で多数観察できるという長所がある.同定しがたい境界技がしばしば存在するため,肝内門脈の分枝形態だけでは区域を定義することが困難な場合がある.特に,無作為抽出標本を用いたdissection法では,研究者も気づかないうちに「区域のあるべき位置」といった「バイアス」を加えていることがある.外科的肝区域の境界を走る肝静脈も,Couinaud肝区域境界のレベルでは当てにならない.本論では尾状葉を中心に所見を提示し,新しい術式の解剖学的検証について言及する.最後に,今後の術式検証に有効な未固定凍結標本についてご紹介する.
消化器画像2006 ; 8 : 273-283
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