misdiagnosisに学ぶ
―術前診断―膵腫瘤性病変
須山 正文
1
,
窪川 良廣
1
,
崔 仁煥
1
,
田所 洋行
1
,
神谷 尚則
1
,
越川 均
1
,
加藤 圭
1
,
松村 祐志
1
,
近森 正康
1
,
高橋 靖
1
Masufumi SUYAMA
1
,
Yoshihiro KUBOKAWA
1
,
Jinkan SAI
1
,
Hiroyuki TADOKORO
1
,
Hisanori KAMIYA
1
,
Hitoshi KOSHIKAWA
1
,
Kei KATOH
1
,
Yuji MATSUMURA
1
,
Masayasu CHIKAMORI
1
,
Yasushi TAKAHASHI
1
1順天堂大学消化器画像診断研究室
1Department of Gastroenterological Imaging,Jyuntendo University School of Medicine
pp.153-155
発行日 2005年3月15日
Published Date 2005/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100047
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画像診断に際しては見落としがないように心がけるとともに,何らかの所見が発見されたときは臨床情報を参考に,適切な順に最小限の検査を追加し確定診断に導くことが患者の利益につながる.しかしながら,臨床情報から先入観に捉われると,思わぬ誤診に陥ることがある.
■症例提示
44歳,男性.
主訴 背部痛.
既往歴 35歳,肛門周囲膿瘍,40歳,胃潰瘍.
家族歴 特記事項なし.
嗜好歴 飲酒歴なし,喫煙歴30本×20年.
現病歴 2003年2月頃より背部痛を自覚.同年3月に近医を受診,膵酵素上昇を指摘され5月に精査目的で当院へ紹介された.外来にて腹部US,MRCPを施行.膵癌との鑑別要と診断され同年6月に当科入院となった.
現症 身長164.0 cm,体重62.3 kg,体温36.7 ℃,脈拍60/分,血圧110/60 mmHg,眼瞼結膜貧血なく,眼球結膜黄染もなかった.上腹部に鶏卵大の腫瘤を触知し,同部に圧痛を認めた.
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