Japanese
English
特集 胆囊腺筋腫症の画像を見直す―癌との鑑別を中心に
主題症例
分節型胆囊腺筋腫症に合併した胆囊癌の1例
Carcinoma of segmental type adenomyomatosis, originating in the Rokitansky-Aschoff sinus―a case report
安野 慶
1
,
崔 仁煥
1
,
窪川 良宏
1
,
加藤 圭
1
,
松村 裕二
1
,
稲見 晃一
1
,
近森 正康
1
,
高橋 靖
1
,
丸木 実子
1
,
須山 正文
1
Kei ANNO
1
,
Jinkan SAI
1
,
Yoshihiro KUBOKAWA
1
,
Kei KATO
1
,
Yuji MATSUMURA
1
,
Koichi INAMI
1
,
Masayasu CHIKAMORI
1
,
Yasushi TAKAHASHI
1
,
Jitsuko MARUKI
1
,
Masafumi SUYAMA
1
1順天堂大学消化器内科
1Department of Gastroenterology, Juntendo University, School of Medicine, Tokyo
キーワード:
胆囊腺筋腫症
,
胆囊癌
,
分節型
,
化生性変化
,
RAS
Keyword:
胆囊腺筋腫症
,
胆囊癌
,
分節型
,
化生性変化
,
RAS
pp.343-349
発行日 2008年7月15日
Published Date 2008/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100061
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要旨
胆囊腺筋腫症に癌を合併する頻度は1.4~6.6%といわれている.今回,胆囊ADMのRASから発癌した症例を経験したので報告する.症例は44歳,男性.胆囊壁肥厚の精査加療目的に入院した.各種検査より分節型ADMと診断したが,胆囊癌を否定できず開腹胆囊摘出術を施行した.摘出胆囊は体部の壁肥厚が著明で線維化を伴い,内腔の狭小化を認めた.体部のRASから癌はみられ,漿膜側に連続性に浸潤しリンパ節転移を伴っていた.粘膜側に癌はなかった.免疫染色では,背景粘膜は幽門腺化生であった.MIB-1およびMUC1の結果より,RASから漿膜側癌部にかけて細胞増殖能は亢進していた.本症例はRASが幽門腺化生となり,発癌し漿膜側およびリンパ節へ浸潤したse癌であると考えられた.
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