Japanese
English
症例報告
膵管癒合不全に合併した膵癌の1例
A Case of Pancreatic Divism With Pancreatic Carcinoma
栗原 俊夫
1
,
糸井 隆夫
1
,
中村 和人
1
,
祖父尼 淳
1
,
糸川 文英
1
,
土屋 貴愛
1
,
大島 敏裕
1
,
武田 一弥
1
,
森安 史典
1
,
鳴海 康方
2
Toshio KURIHARA
1
,
Takao ITOI
1
,
Kazuto NAKAMURA
1
,
Atsushi SOFUNI
1
,
Fumihide ITOKAWA
1
,
Takayoshi TSUCHIYA
1
,
Toshihiro OOSIMA
1
,
Kazuya TAKEDA
1
,
Fuminori MORIYASU
1
,
Kouhou NARUMI
2
1東京医科大学第4内科
2東京医科大学第5外科
1The 4th Department of Ineternal Medicine,Tokyo Medical University
2The 5th of Surgical Medicine,Tokyo Medical University
キーワード:
膵管癒合不全
,
膵癌
,
腹側膵
Keyword:
膵管癒合不全
,
膵癌
,
腹側膵
pp.119-126
発行日 2005年1月15日
Published Date 2005/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100018
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要旨 患者は68歳男性.黄疸を主訴に近医を受診し精査の結果,下部胆管に狭窄を認め当科紹介となった.入院後のERCPで膵管癒合不全と診断された.EUS,IDUSで胆管狭窄部近傍に径10 mm大の低エコー腫瘤を認めたが,細胞診および組織診とも悪性所見を認めなかった.手術を勧めるも,患者は拒否したため再精査を予定し退院となった.その後患者は来院せず,8か月後閉塞性黄疸にて緊急入院となった.腫瘤は径20 mm大と増大傾向にあり,細胞診・組織診ともに悪性所見を認めたため手術を施行した.病理組織学的には腹側膵より発生した膵癌であった.膵管癒合不全に合併し腹側膵から発生した膵癌の報告はきわめて稀であり今回経過を追えた症例を経験したので報告する.
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