特集 アガサ・クリスティーと神経毒
扉
pp.1283
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416202522
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2021年(芸術家),2022年(映画)に続く,クリスマス企画の第3弾。「ミステリーの女王」として名高いアガサ・クリスティー(1890-1976)は,第一次世界大戦中にボランティアの看護師として働いただけでなく,調剤師の資格を得て薬剤師の助手を務めた経験があり,その作品の多くで毒物の作用が正確に描かれている。それは実際の毒殺事件において,病理学者が作品の記述を参考にしたほどであった。本特集では,作中で扱われた神経系症状を伴う毒物に焦点を当て,その作用機序や治療法などを,薬理作用や病理に関する現代の知見も織り交ぜながら解説している(項目は原著の発表順)。今宵は不朽のミステリー作品の世界に触れながら,人間心理や神経毒への洞察を深めたい。
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