連載 臨床神経学プロムナード—60余年を顧みて・11
CT・MRI検査の出現。その光と蔭—(1)『MRI脳部位診断』:図譜からの脱却 (2)「若年性一側上肢筋萎縮症(平山病)」病因・病態機序の解明へ
平山 惠造
1,2
1千葉大学(神経学講座)
2日本神経治療学会
pp.110-113
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416201990
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プロローグ:筆者が千葉大学に赴任して(1978),その数年後にCTが,次いで間もなくMRIが神経放射線学的検査法として採用され,全国でも広まった。1980年代は学会発表,雑誌掲載論文などで,これらの画像が賑やかであった。画像図譜もいろいろな形式のものが相次いで出版された。まさに新検査法の出現による神経学的診断が活気づいた時代であった。反面,臨床・症候学的アプローチが軽んじられて行った。それは今日も尾を引いている蔭の部分である。
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