書評
「診断力が高まる 解剖×画像所見×身体診察マスターブック」—Sagar Dugani, Jeffrey E. Alfonsi, Anne M.R. Agur, Arthur F. Dalley【編】,前田恵理子【監訳】
大友 邦
1
1国際医療福祉大学
pp.508
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416201303
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基礎医学そして臨床医学の急速な進歩にお尻を叩かれる形で,医学教育も進化しつつある。いわゆる領域別・臓器別統合講義と参加型臨床実習の導入がその代表格である。さすがに専門課程の1〜2年目に解剖学・組織学・病理学・生化学・生理学・薬理学などの基礎医学を,3年目以降に領域・臓器ごとの疾患について学ぶという古典的なカリキュラムでよしとする考えは過去のものになっている。しかしながら,教える側の教官も,教わる側の学生も,このような時代の変化に対応した教材探しに苦労しているのが現状でもある。
このような問題認識に基づき「解剖」「身体診察」「医用画像」という医学の学習の鍵となる3項目を統合する教材として企画されたのが本書“Clinical Anatomy Cases”(邦題:『解剖×画像所見×身体診察マスターブック』)である。
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