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書評 「神経救急・集中治療ハンドブック 第2版 Critical Care Neurology」—篠原幸人【監修】 永山正雄,濱田潤一,三宅康史【編】
野々木 宏
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1静岡県立総合病院集中治療センター
pp.1306
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416201179
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本書の初版は2006年に出版された。約10年ぶりの待ちに待った,満を持した改訂といえる。
日本蘇生協議会(JRC)が国際蘇生連絡委員会(ILCOR)に加盟を果たしたのが2006年である。JRCはILCORへ国際コンセンサス(CoSTR)作成者を多数派遣し,2011年に「JRC蘇生ガイドライン2010」を,2016年に「JRC蘇生ガイドライン2015」を出版することができた。「JRC蘇生ガイドライン2010」の画期的なことの1つは,CoSTRでは心肺再開後集中治療で取り上げているのみの「神経蘇生」の章を含むことである。これは本書の初版のメンバーの力によるところが大きいと思われる。さらに「JRC蘇生ガイドライン2015」では脳を含む全神経系を対象とするため「神経蘇生」から「脳神経蘇生」へと章名が改められた。救急蘇生領域の集中治療ケアには,脳卒中のみならず全神経系への取組みが必須であることが,監修者の篠原幸人先生が本書の第1章の冒頭で強調されていることでよく理解できる。
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