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今月の表紙
河村 満
1
,
岡本 保
2
,
菊池 雷太
3
1奥沢病院
2富坂診療所
3汐田総合病院神経内科
pp.88-89
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416200955
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この写真をみて,なんの疾患か言い当てられる人はよほど神経学に精通した人であると思います。筆者は,恩師がよくこの疾患について話していたため,ピンとくるものがありました。
写真が掲載されている論文のタイトルは「両側外転神経麻痺を合併した梅毒性頸髄硬膜炎」1)と言います。肥厚性硬膜炎と言うと,現在ではまず脳硬膜炎を思い浮かべる人が多いですが,歴史的にみると頸髄硬膜炎のほうがずっと古くから記述されており,その最初の記述はシャルコー(Jean Martin Charcot;1825-1893)2)とジョフロワ(Alix Joffroy;1844-1908)3)にまで遡ります。一方,肥厚性脳硬膜炎はCT,MRIなどの画像検査が普及してくる20世紀末以降に報告されるようになりました。
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