--------------------
今月の表紙
河村 満
1
,
岡本 保
2
,
菊池 雷太
3
1奥沢病院
2富坂診療所
3汐田総合病院神経内科
pp.1040-1041
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416201127
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
今回取り上げた写真は,「多発神経炎と脊髄灰白質炎」と題された講義録1)からのものです。サルペトリエール病院の講義録と言えば,シャルコー(Jean Martin Charcot;1825-1893)によるいわゆる「金曜講義」と「火曜講義」が有名ですが,シャルコー亡き後,次代の教授レイモン(Fulgence Raymond;1844-1910)がそれらの講義を引き継いでいたことはあまり知られていないかもしれません。ライブ感に溢れる臨床講義はシャルコーの才能だけに許されたものだったのか,「火曜講義」はシャルコーの死後6カ月ほどしか続かなかったようですが2),神経疾患についてのスタンダードな講義である「金曜講義」は1903年までに6巻の講義録が発行されています3)。
レイモンの教授就任後,『Nouvelle Iconographie de la Salpêtrière』にも「金曜講義」の講義録が頻繁に掲載されるようになります。「多発神経炎と脊髄灰白質炎」もその中の1つです。
Copyright © 2018, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.