追悼
瀬川昌也先生が目指されたこと
野村 芳子
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1野村芳子小児神経学コンサルティング
pp.973-975
発行日 2015年7月1日
Published Date 2015/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416200240
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瀬川昌也先生,瀬川小児神経学クリニック院長,は2014年12月14日に亡くなられました。享年78歳でした。瀬川先生は1936年6月4日,瀬川 功先生,瀬川妙子様のご長男として東京に生まれました。1962年東京大学医学部医学科を卒業,1969年東京大学大学院生物系研究科を終了,1970年医学博士を取得されました。
学生時代から神経疾患に関心があったとのことで1963年小児科学教室に入局し,神経グループの新鋭として活躍されました。高津忠夫教授のお許しを得て東大小児科の外来で毎日朝早くから夕方遅くまで全国から来院する神経疾患の患者の診察に没頭されたということです。当時は東大神経内科が設立され,わが国は神経学の夜明けともいえる時代で,多くの神経疾患は病因不明,治療困難なものでありました。小児神経疾患は小児科疾患の一部として診療されておりましたが,東大小児科神経外来の10年間の経験から瀬川先生は小児神経疾患の診療は一般小児科から独立したものである必要を確信されました。
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