学会印象記
The 9th International Congress on Mental Dysfunction and Other Non-Motor Features in Parkinson's Disease and Related Disorders(2013年4月18~21日,ソウル)
武田 篤
1
1東北大学大学院医学系研究科神経・感覚器病態学講座神経内科学分野
pp.994-995
発行日 2013年8月1日
Published Date 2013/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416101578
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パーキンソン病とその関連疾患は振戦・無動・固縮・姿勢反射障害など特有の運動症状によって特徴づけられる疾患群であるが,そうした運動症状と同程度,あるいはそれ以上に高頻度で運動症状以外の特徴的な症状を呈することが次第に明らかとなってきた。そして今やパーキンソン病の予後を最も大きく左右するのは運動機能障害の程度ではなく,むしろ代表的な非運動症状の1つである認知機能障害の程度であることがわかっている。
本学会はこのように最近極めて注目されてきているパーキンソン病関連疾患の非運動症状にフォーカスを置いたユニークな学会であり,イスラエル・テルアビブ大学神経内科のAmos D. Korczyn教授とドイツ・ドレスデン大学神経内科のHeinz Reichmann教授を中心に,これまでヨーロッパの諸都市で8回開催されてきた。パーキンソン病とその関連疾患の診断・治療において,非運動症状への注目は年々高まっており,本学会の重要性も年々高まっているとの印象を受ける。今回は,韓国・ソウル大学のBeom S. Jeon教授を会長として初めてアジアで開催されることとなった。
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