- 有料閲覧
- 文献概要
第7回MDPDが2010年12月9日(木)から12日(日)まで,バレアス海に面したCentre Convencions Internacional Barcelona(CCIB)で開催された(写真1)。奇しくも開催初日にかけて中部ヨーロッパは季節外れの大雪に見舞われ,飛行機ダイヤが混乱した。日本からの参加者も,特にパリ経由の方々は,ドゴール空港に着陸できずロンドン・ヒースロー空港に代替着陸し,1泊のうえ翌日バルセロナ入りとなった。それらの影響で学会場は10日午前まではやや閑散の感があったが,その後は本来の活気を取り戻した会議となった。MDPDは前回の第6回が2008年10月にドイツ・ドレスデンで開催され,次回第8回も2012年4月にドイツ・ベルリンの予定であり,欧州での開催が続く。今回はTolosa(スペイン),Korczyn(イスラエル),Reichmann(ドイツ),のco-chairmenのもと開催された。本学会の趣旨は“Parkinson病(PD)の認知面,精神面の研究の新しい展開を探り,解決法を見つける。PDDとDLBの特異psychological markerはあるのか。またAlzheimer病(AD)とのオーバーラップの問題などに関心を抱かなければならない。いずれの疾患においてもdelirium, dementia, anxiety, psychosisは患者と介護者の生活への影響が運動障害よりも大きいので特異な注意が向けられなければならない。”ということであった。PD研究,少なくともその臨床研究における関心と動向は,近年ますます非運動症状に向けられていると言っても過言でない。PD研究の関連学会はたくさんあるが,本学会もますます大規模に発展する可能性がある。
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.