Japanese
English
特集 Corticobasal Syndrome
序
Introduction
饗場 郁子
1
Ikuko Aiba
1
1国立病院機構東名古屋病院神経内科
1Department of Neurology, National Hospital Organization Higasinagoya National Hospital
pp.5-8
発行日 2013年1月1日
Published Date 2013/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416101387
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はじめに
Corticobasal syndrome(CBS)とは,臨床症候を示す用語で,大脳皮質徴候(失行,皮質性の感覚障害,他人の手徴候,ミオクローヌス,失語など)と錐体外路徴候(固縮,無動,ジストニア,振戦など)が存在し,かつ一側優位である症候群であり,その背景にはさまざまな疾患が含まれる1)。CBSは大脳皮質基底核変性症(corticobasal degeneration:CBD)2)の典型的な臨床像だと考えられていた。しかし,CBDの中でCBSを示すのは一部にすぎないことが明らかとなり(Fig.1),CBSは臨床診断名,CBDは病理診断名として使われるようになっている1)。一方,CBSという観点からみると,背景疾患や関連する異常蓄積蛋白,遺伝子変異が最近相次いで報告され,PubMedでタイトルとabstractに含まれている“CBS”の論文数をみると(Fig.2),2006年までは一桁であったが,2007年より二桁となり,近年ますます増加している。
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