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あとがき
河村 満
pp.918
発行日 2011年8月1日
Published Date 2011/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416100995
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およそ30年前,私が臨床神経心理学を志した頃「よりによって,なぜそのような領域を選ぶのか?」と多くの先輩・後輩に聞かれた。理由はいくつもあったが,第1に恩師平山惠造先生から教えを受けていた神経症候学の延長として,大脳病変の神経症候学を身につけたくて神経心理学の臨床を勉強したいと思ったのである。「神経症候学はもう古い。何も発見はない」と本気で心配してくれる先輩もいた。
しかし,本号特集を読むと,この30年間に,本邦で臨床神経心理学・神経症候学の新規発見がいくつもあったことがわかる。私自身もこれらの発見に一部関係することができた。臨床神経心理学を志してよかった,と今心から思う。
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