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連載 神経学を作った100冊(17)
フィリップ・ピネル 臨床医学(1802)
One Hundred Books which Built up Neurology (17)-Philippe Pinel "Clinical Medicine" (1802)
作田 学
1
Manabu Sakuta
1
1日本赤十字社医療センター神経内科
1Department of Neurology, Japanese Red Cross Medical Center
pp.586-587
発行日 2008年5月1日
Published Date 2008/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416100285
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フィリップ・ピネルは1745年4月20日に南フランスのカストル近郊のサン・タンドレーで生まれた1)。トゥールーズおよびモンペリエで医学を学び,1778年パリに出て10年間,学究生活を続けた。この当時,米国の独立戦争が終わったばかりで,フランスではその興奮冷めやらぬ頃であった。ピネルは駐フランス全権公使のベンジャミン・フランクリンと出会い,米国への移住をすんでのところで決断するところだった。
1783年にピネルは1人の観察事例を報告した。それは彼の友人で,マニーの病状で痛ましい結末を迎えていた。ピネルはこの友人を毎日診察したという。これを機に,彼の興味は外科から精神科へと転向する。
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