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本の紹介/R. Melzack著―The Puzzle of Pain/フィリップセルビー著―「Health in 1980-1990」(医療の未来像 若松栄一監修)
谷岡 淳
1
,
矢谷 令子
2
1自治医科大学附属病院リハ・センター
2リハビリテーション学院
pp.52
発行日 1977年1月15日
Published Date 1977/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101405
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日々のセラピーを通じ,患者とわたくし達の拘わりで大きな比重を占めるのが痛みの問題である.器質的な疾患に対しては外科的療法があり,また薬理療法もしかりである.しかし,いくら近代的処方を施しても尚かつ患者と治療者,双方を悩ますのが除痛あるいは疼痛軽減の問題である.セラピストの主たる業務は,機能の改善と維持を如何に獲得教授させるか,に目標が集約されているが,この責務を全とうするには痛みの問題を抜きにしては考えられない.ここに紹介する本は,現在カナダに在留し活躍している辻井洋一郎君(RPT)が送って呉れたもので,是非とも一読すべき本である,とのP.S.つきである.ページをめくるにつれ,確かに痛みに対する諸々の問題点が浮きぼりにされ,臨床で遭遇する患者の様相と近似するのに驚かされる.
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