書評
「カラー版 神経科学-脳の探求-」―加藤宏司,後藤 薫,藤井 聡,山崎良彦●監訳,ベアー,コノーズ,パラディーソ●著
工藤 佳久
1
1東京薬科大学生命科学部
pp.1217
発行日 2007年10月1日
Published Date 2007/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416100164
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20年以上も前になるが,コールドスプリングハーバーで毎夏行われていた,神経科学に関する3週間のサマーコースに参加したことがある。ここでは,文字通り朝から晩まで(時には翌日まで),みっちりと神経科学の講義が行われていた。3人の責任講師の他に,3日ごとに著名な研究者が参加し,その専門分野についてみっちりと講義してくれた。受講者によりよく理解させるにはどうすればよいか,講義に使われるスライドや資料の作成,解説の方法にはそれぞれの講師の工夫と努力がなされ,実にわかりやすいのである。
自分自身が民間研究所から大学に移籍して神経科学の講義を担当することになったとき,何とかしてあのときと同じような講義をしたいと思った。そのためによい参考書が欲しいと探し求めていた折,Neuroscience meeting のbook storeで出合ったのがこの本の初版である。10年以上前であった。
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