Japanese
English
神経画像アトラス
Villaret症候群で確認できた舌の半側脂肪変性
Unilateral Fatty Degeneration of Tongue Seen in a Case of Villaret Syndrome
山下 真理子
1
,
山本 徹
2
,
中山 圭子
3
Mariko Yamashita
1
,
Toru Yamamoto
2
,
Keiko Nakayama
3
1大阪市立十三市民病院神経内科
2大阪府済生会中津病院神経内科
3大阪府済生会中津病院放射線科
1Department of Neurology,Osaka City Juso Hospital
2Department of Neurology,Osaka Saiseikai Nakatsu Hospital
3Department of Radiology,Osaka Saiseikai Nakatsu Hospital
pp.634-635
発行日 2007年6月1日
Published Date 2007/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416100087
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症例 81歳,女性。心房細動,糖尿病,高血圧を治療中であった。2003年1月の脳梗塞で構音障害と右片麻痺がみられた。2006年8月中旬から嗄声と嚥下障害が出現し,精査のため同月末に入院した。入院時の血圧176/109mmHg,HR 100/分(不整),体温36.5℃,心雑音や頸部の血管雑音は認められなかった。神経学的には意識清明,瞳孔不同(右2.0mm,左2.5mm),右側に眼瞼下垂,軽度中枢性顔面神経麻痺,軟口蓋の挙上不良と声帯麻痺が認められ,嗄声と構音障害があった。僧帽筋は右側で軽度の筋力低下を示したが,胸鎖乳突筋の筋力は保たれていた。嚥下障害があり,舌は右側が隆起し,舌運動は不良,左側に偏位していた。四肢には中程度の右不全片麻痺があり,立位がかろうじて可能,深部腱反射は右上肢でのみ軽度亢進し,他は全般に低下,右側にBabinski徴候を認めた。明らかな難聴はなく,発汗の左右差や血圧および心拍数の変動はなかった。入院後,嚥下障害に対して胃瘻を施行した。
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