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肥満高齢者における有効な運動はどれか?有酸素運動,レジスタンス運動,それとも両方?
伊藤 新
1
,
中神 朋子
1
1東京女子医科大学 糖尿病センター
pp.980-981
発行日 2017年11月15日
Published Date 2017/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415200802
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現在,米国では65歳以上の高齢人口の3分の1以上が肥満であり,肥満人口の増加は米国のみならずわが国でも加速しています.高齢者の肥満はフレイルの原因となりますが,減量は筋量や骨量減少を悪化させ,サルコペニアや骨粗鬆症のリスクを上昇させるといわれています.そこで,本論文では,肥満を合併した高齢者の管理において運動療法はどうあるべきか検討しています.
研究対象者は米国のニューメキシコ州在住の65歳以上の160名で,BMI 30kg/m2以上,運動習慣がなく,本研究登録前6カ月間に体重変化がなく,薬物療法も変更されていない者です.介入前に160名全員に6カ月間の観察を行った後,無作為に4群に割り付け,4群すべてに食事療法を指導しました.その後,食事療法単独(対照群),有酸素運動単独(有酸素運動群),レジスタンス運動単独(レジスタンス運動群),有酸素運動+レジスタンス運動を組み合わせたプログラム(組み合わせ運動群),でそれぞれ介入し4カ月目に評価しました.
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