Japanese
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臨床実験
栃木県に於ける高度視力障碍の原因別調査成績
The study about the cause of serious myopia in Tochigi Prefecture.
室本 亀吉
1
K. Muromoto
1
1済生会宇都宮病院眼科
1Ophth. Dept. of Utsunomiya Saiseikai Hospital
pp.1377-1382
発行日 1955年12月15日
Published Date 1955/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410202390
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Ⅰ.緒言
人生最大の不幸の一つである失明を防止することは,個人的にも社会的にも緊要な問題であるが,此の為めには失明原因に就ての基礎的の資料を必要とする。従来失明の原因に関する報告は屡屡発表されているが,此等の報告は往々にして症状別或は原因と症状とを混合した分類によつている為めに真の原因を統計的に把握することが困難である場合が多い。余は此の見地から,最近5年間に栃木県に於て,自ら検診した失明及びその前過程たる高度視力障碍眼を原因別に分類し,その性別,視力障碍の程度,障碍年齢及び更に同一原因による両眼障碍等に就て調査したので,その成績を報告する次第である。
本調査は視力(矯正し得るものは矯正視力)0.1未満で,症状が固定し,視力改良の見込なき男824名,1,341眼,女550名,918眼,計1,374名,2259眼を対象とした。両眼視力障碍者でもその1眼が0.1以上の視力を保有する場合には他眼のみを対象とし,又手術其の他の治療によつて0.1以上の視力を望み得る眼,例えば老人性白内障の如きは本調査より除外したことは勿論である。又量的視力測定不能の乳幼児では光覚の存する程度以下の例を撰んだ。
The 1341 eyes of 824 male and 918 eyes of 550 female
in Tochigi Prefecture, of which vision are under 0.1 and incurable (corrected vision incerrectable eyes) were classified according its cause.
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