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特集 糖尿病患者の健康寿命を延ばす―先手を打つ実臨床
Ⅰ癌で手遅れにしないために
【糖尿病日常診療で無症候性の消化器癌を見つけ出す】
早期胃癌の最新内視鏡治療と無症候進行胃癌の発見
Endoscopic therapy for early gastric cancer and detection of asymptomatic advanced gastric cancer
大原 秀一
1
1東北労災病院 消化器内科
キーワード:
①胃癌
,
②Helicobacter pylori
,
③内視鏡的粘膜切開剥離術
,
④便潜血
Keyword:
①胃癌
,
②Helicobacter pylori
,
③内視鏡的粘膜切開剥離術
,
④便潜血
pp.473-476
発行日 2013年7月15日
Published Date 2013/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101548
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はじめに
日本は世界的に胃癌多発国であり,以前は性別に関係なく死亡の最多要因であった.近年は胃癌死亡は減少傾向で,肺癌や大腸癌による死亡が増加してきているが,胃癌発生自体は依然として高く,日本人にとっては最も重要な疾病の一つであることに変わりはない.
近年,胃癌の最も重要な原因はHelicobacter pylori感染であることが明らかとなったが1),日本人におけるH. pylori感染率が低下傾向であること,さらにごく最近胃癌予防を目的としたH. pylori感染胃炎に対する除菌療法も保険認可されたことなどから,将来的には胃癌そのものも減少する可能性は高い.
一方,糖尿病は世界的に増加傾向であり,糖尿病患者の胃癌も必然的に増加していると考えられる.
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