特別企画 Master's Case File◆心に残った症例
周期性ACTH依存性クッシング症候群を呈した74歳の2型糖尿病女性―コントロール悪化時の注意,コルチゾール過剰症の激烈な症状を教えてくれた患者
宮崎 康
1
1みさと健和病院 内科
キーワード:
2型糖尿病
,
クッシング症候群
,
低K血症
,
好酸球減少
Keyword:
2型糖尿病
,
クッシング症候群
,
低K血症
,
好酸球減少
pp.430-432
発行日 2013年5月15日
Published Date 2013/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101537
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症例の紹介
1) ごく普通の肥満した2型糖尿病だが,サブクリニカルクッシングの併存が判明
患者は,74歳の女性.20年来の2型糖尿病で,5年前から私の外来で診ている快活な主婦である.母親が糖尿病だったという.身長148cm,体重65kg,BMI 30の肥満型.美食家だが,食事療法とビグアナイド内服で,HbA1c(以下NGSP)は6.8~7.2%を維持していた.血圧も高くはない.ご主人との二人暮らし.とても明るい性格で,毎回おいしい食事の作り方を楽しそうに教えてくれた.4年前に,同意をして参加した全国疫学調査1)の検査で,サブクリニカルクッシング症候群(SCCS,Tips 1)の併存がわかっていた.
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