特別企画 Master's Case File◆心に残った症例
人生に希望のない糖尿病患者をコントロールすることはできるか?
石橋 不可止
1
1石橋クリニック
キーワード:
1型糖尿病
,
バセドウ病
,
てんかん
,
抗GAD抗体
,
stiff person症候群
Keyword:
1型糖尿病
,
バセドウ病
,
てんかん
,
抗GAD抗体
,
stiff person症候群
pp.80-82
発行日 2013年1月15日
Published Date 2013/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101447
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ほとんどの糖尿病は的確な病態の理解,患者の社会学的背景の評価,患者教育により,適正にコントロールできる.しかし,本症例は若年発症1型糖尿病(T1DM)にバセドウ病とてんかんを合併した“三重苦”の状態で,通常の治療が無効であった.患者は陰鬱な若年期を過ごしたが,恋愛・結婚・子どもの誕生という希望の出現で血糖コントロールが改善した.医師としての無力さを感じた症例を呈示し,病態について若干の考察を加えたい.
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