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特集 糖尿病治療の至適HbA1cを再考する
1型糖尿病治療の至適HbA1c―私の考え―細小血管障害を主なエンドポイントにしてみたとき
Optimal HbA1c level in type 1 diabetes mellitus to prevent microvascular complications
浦上 達彦
1
1駿河台日本大学病院小児科
キーワード:
①HbA1c
,
②1型糖尿病
,
③血糖コントロール
,
④細小血管障害
Keyword:
①HbA1c
,
②1型糖尿病
,
③血糖コントロール
,
④細小血管障害
pp.487-490
発行日 2010年9月15日
Published Date 2010/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101091
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□はじめに
糖尿病治療の目標は,成人であっても小児であっても慢性血管合併症の発生と進展を防ぎ,生涯にわたり健康者と変わらない生活の質(QOL)を保つことにある.そのためには長期にわたり良好な血糖コントロールを維持する必要があるが,1型糖尿病,とくに小児・思春期の1型糖尿病では,正常者とほぼ同等の血糖値を達成することは極めて困難といえる.HbA1cはその結果を利用するうえで長期にわたる血糖コントロールの良否を示す唯一の指標であるが,本稿では2型糖尿病に比べて血糖値が不安定である1型糖尿病において,細小血管障害をエンドポイントとした場合にいかなるHbA1c値を至適とすればよいかについて述べてみたい.
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