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特集 薬物療法の「常識」はいまも常識?
1型糖尿病に塩酸ピオグリタゾン投与
Thiazolidinediones as adjunctive therapies in type 1 diabetes
高橋 和眞
1
1岩手医科大学糖尿病代謝内科
キーワード:
Type 1 diabetes mellitus
,
insulin resistance
,
PPAR
Keyword:
Type 1 diabetes mellitus
,
insulin resistance
,
PPAR
pp.9-11
発行日 2009年1月15日
Published Date 2009/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100894
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1型糖尿病にインスリン抵抗性改善薬を投与する意味はあるのでしょうか
□インスリン抵抗性とは?
インスリン抵抗性とは,血中のインスリン濃度に見合ったインスリン作用が得られない状態を言う.血糖調節に関しては,骨格筋・脂肪におけるグルコース取り込みが低下,および,肝糖放出が亢進している状態をさす.
2型糖尿病の病因としてのインスリン抵抗性は,内臓脂肪型肥満に伴うもので,脂肪細胞が分泌するアディポネクチン,遊離脂肪酸,TNFαなどが,インスリン作用のシグナル伝達に影響することにより惹起される.脂肪細胞とは直接関係しない原因,例えば成長ホルモン(GH),コルチゾール,炎症によってもインスリン抵抗性は招来される.また,高血糖下でのヘキソサミン代謝異常やインスリン受容体キナーゼ障害によって,ブドウ糖毒性としてのインスリン抵抗性をきたす.
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