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特集 糖尿病外来 初診の心得十か条
―大血管障害を合併している患者へのアプローチ―第九条 再度大血管障害を起こさないためのポイントを知る
Macrovascular complications in type 2 diabetes
石井 純
1
1北海道社会保険病院 内科
キーワード:
動脈硬化
,
大血管障害
,
内臓脂肪
Keyword:
動脈硬化
,
大血管障害
,
内臓脂肪
pp.323-328
発行日 2004年5月15日
Published Date 2004/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100165
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□糖尿病が大血管障害の要因になっていることを理解している患者は少ない.まず大血管障害の一番の危険因子が糖尿病であることを理解してもらう
□既に起こしている大血管障害に対し,現在行われている治療,および患者の状態を十分把握することが大切である
□大血管障害を合併している糖尿病患者は,全身の動脈硬化が進んでいると考えるべきである.他の大血管障害の検索が必要である
□大血管障害を合併している糖尿病患者は,再発や他の大血管障害を起こす可能性が高く,十分なリスクファクター管理が必要である
□なぜ,糖尿病に動脈硬化性疾患が多いのか.危険因子の重積以外に,内臓脂肪が注目されている.内臓肥満の有無をみる
□2次予防のためには,薬物療法だけでなく,内臓肥満の解消や運動療法を勧めていくことが重要と思われる
□代謝の管理は大血管障害の予防の必要条件ではあるが十分条件ではない.糖尿病患者における大血管障害の予防はこれからの課題である.専門医との連携が重要である
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