特集 最新の糖尿病診療と今後の展開
合併症診療Update
大血管障害
三田 智也
1
1順天堂大学大学院 代謝内分泌内科学
キーワード:
大血管障害
,
血糖コントロール
,
包括的な管理
,
薬物療法
Keyword:
大血管障害
,
血糖コントロール
,
包括的な管理
,
薬物療法
pp.1167-1170
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika129_1167
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Summary
▪厳格な血糖コントロールを行うことによって細小血管障害の発症や進展が抑制できるが,大血管障害の抑制のためには,早期より良好な血糖コントロールが重要である.
▪糖尿病の罹病期間が長く,進行した動脈硬化性病変を有する患者では,短期間に厳格な血糖コントロールを行っても心血管イベントの発症を抑制できないばかりか死亡率を増加させる可能性がある.低血糖や体重増加には留意する必要がある.
▪血糖コントロールのみならず,血圧や脂質など包括的な管理を行うことが大血管障害の発症や進展を抑制するために重要である.
▪GLP-1受容体作動薬とSGLT2阻害薬の心血管イベントの抑制効果が確認され,大きく注目されている.
© Nankodo Co., Ltd., 2022