Japanese
English
Case Record
靴擦れが原因で足潰瘍を生じた2型糖尿病
A case of type 2 diabetes with foot ulcer caused by shoe contact
庄嶋 伸浩
1
,
宇都 祐子
1
,
長谷 美智代
1
,
三浦 順之助
1
,
佐倉 宏
1
,
内潟 安子
1
,
新城 孝道
1
,
岩本 安彦
1
1東京女子医科大学糖尿病センター内科
キーワード:
糖尿病
,
足潰瘍
,
フットケア
Keyword:
糖尿病
,
足潰瘍
,
フットケア
pp.937-940
発行日 2005年11月15日
Published Date 2005/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100053
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Case 靴擦れが原因で足潰瘍を生じた2型糖尿病
40年の糖尿病歴をもつ55歳,女性.経口血糖降下薬にて治療され,HbA1C 6~7%程度と血糖コントロール良好であったが,母親の介護を契機に,発症35年後から5年間に通院中断していた.2005年2月,左踵の靴擦れの小さな傷を自己処置し,2カ月の間に深い足潰瘍を生じ,周囲の発赤・腫脹,37℃台の発熱を認めたため,同年4月に当センターを初診した.初診時随時血糖272 mg/dL,HbA1C 13.4%とコントロール不良であり,足潰瘍の加療目的に当センターに入院した.入院後の検査にて,血流障害を伴わない潰瘍であり,炎症は皮膚に限局していた.入院翌日に,デブリドマンを施行し,創部の安静・免荷・保護,創部の無菌化,創傷治癒促進など内科的に加療した.強化療法インスリンを開始し,血糖コントロールも良好となった.これらの治療により足潰瘍は軽快傾向となり,入院29日後に退院した.
Caseの教訓:糖尿病患者では靴擦れから足潰瘍を生じ長期の加療を要する.
患者による日々のフットケアと医師の定期的な診察が重要である.
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