外来で見逃された症例―あなたの診断は?・41
手回内回外運動障害を認めためまい患者
瀧澤 美代子
1
,
生坂 政臣
1
1聖マリアンナ医科大学総合診療内科
pp.101,184
発行日 2002年2月15日
Published Date 2002/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414903451
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症例:76歳,女性.受診日前日の起床時に突然,短時間の体位変換性の回転性めまいが出現した.吐気,嘔吐,難聴,耳鳴はない.翌朝も改善しないため当科を受診.既往歴に未治療の高血圧があるという.来院時の身体診察では,血圧188/80mmHg,脈拍92/分,整.一般身体所見に異常を認めず.Dix-Hallpike頭位変換検査にて,めまい感は出現するものの,眼振はみられない.右利きの患者で,神経学的には指鼻試験および膝踵試験は正常であったが,手回内回外試験で,左が拙劣であった(図1).他の神経学的所見に異常はみられなかった.
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