特別寄稿
日本における臨床疫学とEvidence Based Medicineの歴史的な展開
日野原 重明
1
1聖路加国際病院
pp.87-92
発行日 1999年1月15日
Published Date 1999/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414902647
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はじめに
W.Osler博士が1世紀も前に医学生と臨床医のために書いた名著『Aequanimitas』ならびにH.CushingによるOslerの伝記『The Life of Sir William Osler』を私が読んだのは,1945年の第二次世界大戦直後のことである.
Oslerの『Aphorisms from His Bedside Teaching and Writings』(1950, William B編集)の中に"Medicine is a science of uncertainty and an art of probability"(臨床医学とは不確実性のサイエンスであり,確率のアートである)という名句がある.Oslerはまた別の講演で,「医学は科学に支えられたアートである」とも言っている.
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