特集 切迫早産—最近の治療とケア
切迫早産の治療とEvidence-Based Medicine
古谷 健一
1
,
徳岡 晋
1
,
村山 敬彦
1
,
水本 賀文
1
,
永田 一郎
1
,
山岸 幸子
2
1防衛医科大学校産科婦人科
2防衛医科大学校病院分娩部
pp.559-563
発行日 1998年7月25日
Published Date 1998/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901967
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
最近,“証拠にもとづく医療(Evidence-Based Medicine:EBM)に高い関心が寄せられている。これは各種の正しいデザインによって実施された臨床研究の成果を集大成し,一つの医療行為の有効性を科学的な手法で客観的に評価する試みであり,統計学的に信頼できるデータをもとに医療を行なうという考え方に基づいている1)。そしてさらに,その疾患の病態生理に関する基礎的研究の成果を正しく理解することも求められている。
本稿では,周産期医療における重要課題の一つである”切迫早産"に関して,その病態生理に関する最近の基礎的な研究結果とEBMにもとづく治療について概説する。
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.