Update '98
臨床研修の手引き
松村 真司
1
1UCLA医学部総合内科
pp.364
発行日 1998年5月15日
Published Date 1998/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414902446
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日本の初期研修の2年は米国の医学生の3~4年に当たるものという印象があります.それまでの講義中心の生活から実際の臨床現場でのトレーニングに入るため,彼らの生活も激変します.日本でも米国の人気番組「ER」を放映しているので,米国の医学生,研修医がどのような生活をしているか雰囲気はわかると思います.
日本では研修医向けの実践ハンドブックとして『内科レジデントマニュアル』や『研修医マニュアル』などが有名です.最近の研修医は『ワシントンマニュアル』や『Yearnote』なども定番のようです.米国では,試験対策ハウツウ本『First Aid』シリーズが最近,UCSFの学生の意見を元に作成した臨床研修の手引き,『First Aid for the wards』を出版しました.その中には臨床研修についての先輩学生からのアドバイス,学生による参考書・マニュアルランキング,カルテの書き方,症例プレゼンテーションの仕方から,どのようにカンファレンス中に見つからないように居眠りするかなど,研修の役に立つ知識・技能が満載です.これによる,マニュアル本ランキングのトップはMosby社の『Practical Guide to the Care of the Medical Patient』とWilliams & Wilkins社の『Saint-Frances Guide to Inpatient Medicine』であり,日本でおなじみの『ワシントンマニュアル』はそれらより下位でした.
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