Japanese
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特集 痴呆の外来診療
痴呆診断の進め方
Diagnosis and Evaluation of the Demented Patient
内山 富士雄
1
1内山クリニック
pp.1061-1066
発行日 1995年12月15日
Published Date 1995/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901683
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痴呆に関する知識を整理する
痴呆の概念と診断基準
医学部でわれわれは「痴呆とは,いったん発達した知能(J1)が何らかの原因で減退した状態」と教わった.この概念は外来やベッドサイドで痴呆患者をおおまかにとらえるには現在でも役に立っている.
一方,今日,医学書を読むと痴呆の診断基準として必ず載っているのがアメリカ精神医学会による診断基準(DSM-III-R)である.訳文であるための取っ付きにくさも手伝って,この診断基準を利用したことのある臨床医はあまり多くないのではないだろうか.1994年に出た新しい版(DSM-IV)では若干のニュアンスや取り扱いの変化があるものの,この診断基準は,真の痴呆患者を絞り込む過程で実に有用な基準である(表1).
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