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特集 在宅医療を成功させる
在宅医療のスキル
痴呆症状のとらえ方―痴呆をよく理解するための7大法則・1原則
How to Understand the Behavior of the Demented Aged
杉山 孝博
1
1川崎幸病院
pp.617-619
発行日 1995年7月15日
Published Date 1995/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901560
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■在宅医療の進め方
高齢社会が到来して在宅においてもまた施設においても,痴呆性老人問題は対応困難な重大な問題となってきている.1981年に「呆け老人をかかえる家族の会神奈川支部」(J1)が発足して以来,この問題にかかわりをもってきたが,数多くの痴呆性老人やその家族と接する中で,痴呆性老人の気持ちや適切な対応法を介護者や周囲のものが知っているかいないかが介護の混乱や負担を決定付けるものではないかと感じた.
痴呆を,「知的機能(記憶力,判断力,推理力,学習能力など)の低下からくる日常生活上の混乱」ととらえ,その知的機能低下の特性や痴呆性老人の生活体験,知的機能の未発達な乳幼児の行動の特徴などを考慮すれば,痴呆性老人の言動は突拍子もないものでは決してなく,十分に了解できるものなのである.
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