発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005138920
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従来の痴呆のリハビリテーション方法は,臨床現場で個別の患者の症状に合わせて構築されており,必ずしも汎用化できるものではなかった.われわれは脳科学の基礎研究から大脳の前頭連合野を活性化する方法を提案し,これを痴呆患者のリハビリテーションに適応する試みを行った.脳機能イメージング研究成果から,大脳両側半球の前頭連合野を効率的に活性化する方法として音読と単純計算を選定し,これを用いた生活介入を行った.アルツハイマー型痴呆症の被験者16名に半年間生活介入を行った結果,痴呆症状の進行を止め,前頭連合野機能を向上させることに成功した.さらに健常高齢者の生活介入実験で痴呆予防に対する効果も発見した
©Nankodo Co., Ltd., 2005