JIM Report
外来医療の学問性と特有性―アカデミック・プライマリケアについて思う
水関 清
1
1広見町国民健康保険愛治診療所
pp.274-275
発行日 1995年3月15日
Published Date 1995/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901466
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戦後飛躍的発展を遂げた専門医療は,その主舞台である入院医療の充実を通して,人々に多くの恩恵をもたらしてきた.その一方で,専門分化の当然の帰結として生ずる様々な問題ゆえに,医療が本来備えるべき重要な機能の一部を担うことができず,医療生態系の歪みをももたらしてきた.こうした傾向への反省は,医療の総合性を希求する機運を醸成させ,医療資源の有限性を浮き彫りにさせつつある社会情勢と相侯って,そうした医療を担う中核となる外来医療の重要さを認識させるに至った1).
本稿において筆者は,第3回日本外来小児科学会における講演と討論の結果をもとに,外来医療の特有性について論じてみたい.
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