米国・テネシー州立大学総合臨床医学研修デイ・バイ・デイ・1【新連載】
渡米前
竹村 洋典
1
1防衛医科大学総合内科
pp.80-81
発行日 1995年1月15日
Published Date 1995/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901408
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■米国医学への期待
医学生のころから米国に渡って臨床研修をしたかった.当時,総合臨床医学への意志は漠然としていたし,抜群に英語が優れていたわけでもないが,日本の医学にない何かすばらしいものが米国の医学にあるのでは,という期待からである.米国で臨床研修を受けるためには,米国の非営利機関,ECFMG (Educational Commission for Foreign Medical Graduates)が発行するECFMG Certificationと言われる資格を取得する必要がある.当時,そのためにはFMGEMS (Foreign Medical Graduate Examination in the Medical Sciences)という試験を受ける必要があった.これは,基礎医学試験,臨床医学試験,そして英語試験に分かれており,ECFMG certification取得のためには,そのすべての試験に合格する必要があった.このすべての試験に受かる日本人医師は,毎年10人前後である.防衛医科大5年の時に基礎医学試験,6年の時臨床医学試験を受け,それぞれ合格した.日本の医師国家試験直前,英語の勉強をする気持ちにはならなかったので,英語試験に合格したのは卒業後である.
渡米後知ったことだが,米国の認定医師試験を受けるためには,ECFMG certificationだけでは不十分なのであり,米国の州の医師免許が必要である.
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