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特集 内科治療のスタンダード―集団から個への橋渡し
骨粗鬆症の予防と治療
Osteoporosis
折茂 肇
1
1東京大学老年病学
pp.56-58
発行日 1995年1月15日
Published Date 1995/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901398
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■骨粗鬆症の予防
骨粗鬆症に関して最も重要なことは,この疾患をできるだけ早い時期に見いだし,骨折の発症を防止することである.すなわち予防が最も重要である.図1に大腿骨頸部骨折と大腿部骨塩量との関連を示す.最大骨塩量を示す時点では骨折がほとんど見られないが,骨塩量が減るにつれて骨折の発生頻度が高くなり,骨塩量が骨折を規定する重要な危険因子であることがわかる.
予防を行う際の考え方であるが,高血圧症では,脳卒中,高脂血症では動脈硬化症,糖尿病では血管障害を予防するために治療する.そして高血圧症の場合には血圧,高脂血症の場合には血中コレステロール,糖尿病では血糖が予防のため指標になる.それと同じような考え方で,骨粗鬆症では骨折を予防することが重要で,その際骨量が指標になる.
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