質疑応答
骨粗鬆症は予防できるか
青池 勇雄
1
1東京医科歯科大学整形外科
pp.222-223
発行日 1967年2月25日
Published Date 1967/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904199
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骨粗鬆症が予防できるか,と問われても,まだ原因も解からず,治療法も確立されていない今日,予防などを論ずるのは時期尚早と思われるけれども,何か答えなければならない破目になつたので,予防の試みなどさらさら持ら合せていないが,ひとの業績を右こう左べいしつつ思い切つて,予防出来る筈と答えておく.
骨粗鬆症の疫学的調査で,伊丹教授は40歳以上の者では,農村では男9%,女20%,漁村では男3%,女8%,都会では男4%,女10%に発生することを明かにしているが,このように生活環境によつて頻度が違うということは,それ自体で予防が可能であることを暗示していて,それには特に栄養の問題と労働の問題を重視すべきであるように思われる.
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