Japanese
English
特集 消化器症状へのアプローチ―癌を見落とさない
問診・身体診察のポイント
便通異常(下痢・便秘)
Abnormal Stool (Diarrhea, Constipation)
平塚 秀雄
1
1平塚胃腸病院
pp.1070-1073
発行日 1994年12月15日
Published Date 1994/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901359
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
■便通異常(下痢・便秘)とは:下痢と便秘は往々にして正反対のものと考えがちであるが実際は反対のものではない.下痢とは糞便中の液体成分が増加する状態であり,便秘は排便回数,排便量の減少を意味し,同じ土俵の上での観点が異なる裏腹のものであることをまず認識する.
■便通異常はあくまでも1つの症状として病態生理のうえに成り立つ.時に便秘は常習性便秘,下痢は神経性下痢などとそれ自体が疾患単位になり得るが,下痢では多くはこのような考え方は不適当で,個々の原因によって疾患が成立し,かつ下痢を起こす疾患の範囲は広い.
■便通異常(下痢・便秘)はいろいろの分類があるが,急性・慢性に分けると,往々にして前者には重大な疾患が潜んでいることが少なくない.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.