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特集 一般医が知っておきたい先端医療
血液内科領域
公的骨髄バンクと非血縁者間骨髄移植
Bone Marrow Donor Bank and Unrelated Bone Marrow Transplantation
岡本 真一郎
1
1慶應大学血液内科
pp.906-909
発行日 1993年10月15日
Published Date 1993/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900978
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■同種骨髄移植(BMT)は致死的造血器疾患の根治的治療として定着しているが,BMTが適応となる70%の症例では,血縁者内にHLA適合ドナーがなくBMTの恩恵にあずかれない.
■このような症例に対して,あらかじめプールしておいた非血縁者の中よりHLA適合ドナーを見いだし,これを第三者(コーディネータ)を介して供給する機関が骨髄ドナーバンクである.
■現在本邦では,ドナー数約25,000人の公的骨髄バンクが機能しており,BMTを必要とする患者の約40%にHLA適合ドナーがみつかり,数十例のBMTが施行されている.
■欧米の非血縁者間BMTでは,血縁者間BMTと比較して,同等かやや劣る成績が得られているが,GVHD,拒絶などの合併症の頻度・重症度は有意に増加している.本邦でも同様の傾向がうかがえ,これらの合併症の制御は,今後の重要な課題の1つである.
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