今月の主題 造血幹細胞
造血幹細胞の臨床
非血縁者間同種骨髄移植の現状と成績
得平 道英
1
,
岡本 真一郎
1
Michihide TOKUHIRA
1
,
Shin-ichiro OKAMOTO
1
1慶應義塾大学病院医学部血液内科
キーワード:
骨髄バンク
,
同種骨髄移植
,
非血縁者
Keyword:
骨髄バンク
,
同種骨髄移植
,
非血縁者
pp.931-937
発行日 1996年8月15日
Published Date 1996/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902996
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同胞間にHLA適合ドナーが見いだせない症例にも同種骨髄移植の適応を広げようとする試みの1つが非血縁者間同種骨髄移植(UBMT)である.わが国では毎月約30件のUBMTが日本骨髄バンク(JMDP)を介して施行され,すでに739件の移植を終了している.血縁者間骨髄移植(RBMT)に比較してUBMTでは移植片対宿主病(GVHD)などの移植関連合併症の頻度,重症度が増し,急性白血病などの一部の疾患を除くとその成績はやや劣るものとなっている.UBMTの今後の課題は,移植関連合併症のより効果的な制御法の確立と,各疾患の治療戦略上へのその位置づけを明確にすることである.〔臨床検査40:931-937,1996〕
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