当直医読本
胸部異常陰影と心不全―Vanishing tumorを見分ける
福山 正紀
1
1社会保険京都病院内科循環器科
pp.358-359
発行日 1993年4月15日
Published Date 1993/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900814
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「体腔液貯留」は,言うまでもなく,胸水,腹水,心のう液などの総称である.体腔液貯留の診断には,X線とともに超音波の駆使が必須であろう.特殊な例を除き,超音波は体腔液貯留の確定診断となる他,穿刺の合併症軽減に有効である.上手な穿刺のテクニックはあらゆる処置の基本であり,救急蘇生の際の必須事項でもある.原疾患の同定も重要だが,合併症を恐れるあまり試験穿刺が後手にならないよう注意も必要である.中堅以上の医師も,積極的にエコープローベを握ることを推奨したい.
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